「DAYS JAPAN(デイズ ジャパン)」11月号、特集は「メディアは命を救えるか」。南ベトナム解放戦線の兵士を、至近距離から銃で頭を打ち抜く南ベトナム国警長官(写真:エディ・アダムス)、ジャカルタで、イスラム教徒の集団に殺害されるキリスト教徒(写真:ジェームズ・ナクトウェイ)、ポルトープランスで、生きたまま焼かれる暗殺の容疑者(写真:ダニエル・アギラール)イスラエル軍によるパレスチナ殺戮(写真:広河隆一)を題材に、「殺戮にシャッターを押す」意味を問う。
ベトナム戦争の数々のすさまじい報道のなかでも、アダムスの撮った「処刑」は、もっとも衝撃的といえるだろう(米国記録映画『ハーツ・アンド・マインズ』では、この場面を実写で記録くしている)。また、ジャカルタの虐殺は、ナクトウェイの報道活動を記録した映画『戦場のフォトグラファー』でも紹介されていた(ナクトウェイ氏は虐殺されようとしている人を、何度も土下座して助けようとしたという)。 「危機に瀕している命に対して、ジャーナリストはどう向き合うべきか」を本誌責任編集者・広河隆一氏が論考する。
他にも、「一枚の写真が国家を動かすこともある」という表紙のキャッチフレーズを、裏付けるような思わず見入ってしまう訴求力のある写真が満載されている。