高橋和也演じる憲法学者・鈴木安蔵を主人公にした劇映画『日本の青空』が、いよいよ11月からクランク・インするようだ。平和憲法がけしてアメリカから押し付けられたものではなく、自由民権運動の精神を受け継ぎ主権在民を掲げた鈴木安蔵ら「憲法研究会」の草案が、GHQによって取り入れられていた、という「秘史」を映画は描く。映画とは関連しているわけではないが、
『憲法「押しつけ論」の幻 』(小西豊治著・講談社新書)が最近出版され、これを傍証する形となっている。
今年6月、衆議院の「教育基本法に関する特別委員会」で自民党・鳩山邦夫委員は、「日本人の考え方が無視されて、押しつけられてアメリカ型憲法ができ上がっていったかということ」をドラマにした『日本国憲法』という映画を製作すると発言している(
山田和夫氏指摘)。監督は、東條英機を「英雄」として描き物議をかもした『プライド・真実の瞬間』の伊藤俊也氏。「改憲」世論の喚起を意図しているのは明らかで、まさしく『日本の青空』と正反対の立場の映画である。また、石原都知事の特攻隊賛美となりそうな『俺は君のためにこそ、死ににいく』も控えている。平和憲法を守るためにも『日本の青空』の製作に対する期待がますます高まってきている。

平和憲法を守る映画『日本の青空』の製作への参加を呼びかけている製作委員会は、横浜西口駅前の「かながわ県民センター」で10月30日(月)「大澤豊監督と語るつどい」を開催する(18:30から入場無料)。11月のクランク・イン直前に、さらに幅広い展開と賛同の輪を広げていきたいと、つどいへの参加を呼びかけている。撮影前に監督と交流できる機会はなかなかないので、貴重な経験ができそうだ。
「核武装」まで公然と口にしはじめたいま、この映画の役割りはたいへん重要になっているのではないだろうか。
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知られざる憲法学者・鈴木安蔵を主人公に、憲法の大切さを訴える映画『日本の青空』のキャストがようやく決まった。鈴木安蔵役に高橋和也。アイドルグループ「男闘呼組」の出身で、最近では『出口のない海』の冷徹な大尉や『純情きらり』の負傷帰還兵の役などが印象に残る。憲法の映画に高橋和也氏はちょっと意外な感じだが、『純情きらり』のサイトで、
「浩樹をはじめ多くの人たちの運命を大きく変えた第二次世界大戦は、当時を知る人もだんだんと少なくなり、今では遥か遠くの時代のようになりつつあります。そういうなかで、こういう役をいただいて自分がもう一度当時の人々や時代について考えることができるというのはとても幸せなことだと思うんです。あの戦争を経験された方たちへの目線が変わりましたし、次の未来、自分たちの子どもにも伝えていかなきゃいけないという思いも新たにしました。そういった意味でもとてもやりがいもありました」と平和憲法を守る映画の主役にふさわしい発言をしている(こまつ座舞台『泣き虫なまいき石川啄木』の啄木役も演じている)。
安蔵の妻・俊子には『草の乱』で井上伝蔵の妻の演じた藤谷美紀、高野岩三郎に加藤剛、白洲次郎に宍戸開。
憲法を主題にした映画は、『ベアテの贈り物』(藤原智子監督)『映画 日本国憲法』(ジャン・ユンカーマン監督)、最近完成した『戦争をしない国 日本』(片桐直樹監督)とドキュメンタリーはあったが、『日本の青空』のような劇映画はいままでなかった。ドキュメンタリーに比べ、憲法に関心のない人でもとっつきやすい映画となるだろう。「平和憲法を守る過半数世論を獲得するための取り組み」というこの映画の製作意図に大いに賛同するものである。
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「映画人九条の会」の有志で製作される平和憲法の大切さを訴える劇映画『日本の青空』が、製作の協力を呼びかけている。憲法学者・鈴木安蔵を主人公に、日本国憲法誕生をめぐる真実のドラマが明らかにされていくという(現憲法はアメリカの「押しつけ」などではなく、鈴木安蔵らの「憲法研究会」の草案がお手本になっていた!)。監督は『遥かなる甲子園』『GAMA 月桃の花』『アイ・ラブ・ユー』などで、社会の問題を見つめ続ける大澤豊氏(写真:映画人九条の会1周年集会で講演する大澤監督)。
1口10万円で製作委員会に参加し、千円の製作協力券100枚を受け取る。製作委員の名前が映画のクレジットとパンフレットに掲載される。また、撮影現場見学、監督、出演者との交流会などの企画も予定されている。憲法を改悪させないためにも、たいへん意義ある取り組み。映画を発展させる意味でも重要で、いままでにない映画運動が展望できそうだ。「九条の会」などと結びつき、名実ともに「市民の映画」となればと期待する。
大澤監督のことば「憲法改悪に真っ向から反対する映画が、今回の作品です。私にとっては10年ぶりの反戦平和を希求する作品ですが、憲法という新しい素材をできる限り易しく、沢山の人たちから興味をもって観ていただける映画にしなくてはならないと思っています。(チラシより)
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